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2024年を振り返って/山鹿の冬
今回も山鹿蒸溜所公式ブログにアクセスいただき、ありがとうございます。
早いもので2024年も年の瀬が近づいてまいりました。
今年も多くの方々に支えられ、素晴らしい一年となりました。
2021年にウイスキーの製造を始めてから、先月でまる3年が経過。
樽熟成庫の中には約2,000丁の様々な種類の樽が並ぶまでになりました。
今年は各地のイベントへの出展も増えました。
秩父、札幌、沖縄などで行われたウイスキーイベントには初出展となりました。
今年初めて山鹿のウイスキー知ったという方も多いのではないでしょうか。
一人でも多くの方の、記憶に残るウイスキーとなっていれば幸いです。
さて、今回の記事では「山鹿の冬」についてご紹介します。
山鹿は本格的に冬に入っており、40℃を超えることもある夏の暑さからは想像できない気温の低さに、驚く日々です。
晴天に恵まれた今年の山鹿蒸溜所まつりにお越しいただいた方は「11月なのに暑いな」と感じられたのではないでしょうか。
それもそのはず。11月3日、山鹿の最高気温は25.5℃もありました。
あれから1ヶ月、今の山鹿の最低気温は0℃以下です。
朝はまず車を温め、凍ったフロントガラスを溶かすことから始まります。
シーズンを通しての最低気温は-5℃~-7℃程度で、数センチ程度の積雪も見られます。
また、これからの季節、菊池川周辺は濃霧に包まれることがあります。
蒸留所の敷地も霧に包まれ、幻想的な光景となります。
夏と冬の間の大きな寒暖差、多湿、濃霧……これらは全て盆地の特性でもあります。
外気温や水温の低い冬場のウイスキーづくりでは、糖化や発酵の際の温度管理も変わってきます。
樽熟成庫内の気温も外気温と同じように下がり、樽は収縮し、熟成にも夏場とはまた違った効果が表れるでしょう。
この気候と風土が、山鹿のウイスキーを唯一無二の存在へと育てているのです。
観光分野では、冬の山鹿の一番の楽しみといえば、やはり温泉です。
平山温泉、山鹿温泉、菊鹿温泉など、山鹿には多くの温泉宿泊施設があり、どれも違った持ち味があります。
(写真は山鹿温泉 清流荘様「松の湯」)
私たちのウイスキー(ニューボーン)を取り扱っていただいている宿泊施設もありますので、ぜひ自慢の温泉や料理とともに山鹿のウイスキーをお楽しみいただき、心も体も温まるひとときをお過ごしください。
また、山鹿蒸溜所と同じ鹿央町にある霜野康平寺は、紅葉の名所として有名です。
境内には銀杏の巨木があり、毎年黄葉の絨毯が敷きつめられます。
蒸留所から車で約10分。
県の重要文化財に指定されている、1,000年以上前に作られた木造の仏像もあり、歴史が感じられるスポットです。
寒い冬の間も、蒸留所見学をぜひお楽しみください。
蒸溜所まつりで好評いただいたバレルエイジドコーヒーのラウンジでの提供も近日開始予定。
また、試飲と一緒に提供するペアリングメニューも、リニューアルの準備を進めております。
お越しいただいたお客様に、もっと喜んでいただける蒸留所体験となるよう、見学施設の運営にも力を入れてまいります。
ぜひ、ウイスキーやコーヒーを楽しみながら、暖かい時間をお過ごしください。
さらに、来年秋には、いよいよ待望のファーストシングルモルトの発売を予定しております。
3年以上熟成した原酒のみを使用した、山鹿蒸溜所初のジャパニーズウイスキーとなります。
山鹿で3度の冬を過ごし熟成を重ねたウイスキーの味わいに、どうぞご期待ください。
それでは皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。